GUAMにいこう!
ノンフィクション・グアム旅行記
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2日め:曇り時々雨

3.道に迷うのこと

翌日もどんよりとした空模様でちょっと憂鬱になりかけたが、御目当てのガン・シューティングのことを考え気を取り直す。「女の子なんていらない」とちょっとハードボイルドな気分になるが、大きな勘違いである。朝食後、初日にホテルから予約しておいたレンタカー屋さんが御迎えに来る。日産レンタカーでガス、保険込み、一日$63のやつを頼んだ。てっぺー氏とのじゃんけんに勝った俺は当然のように助手席に座り、とりあえず郊外のスーパーマーケットにパンツを買いに行くことにした。


いつものように着のみ着のままで出発したので着替えは一切持ってきていないうえ、前日のぞいたABCではパンツを売っていなかった為である。$9/3枚のパンツを買い、その後本屋で雑誌(プレイボーイ)を購入。おねーちゃん調達に失敗したときのために、暇つぶしの準備である。(悲しいことに役に立った)

写真はスーパーの駐車場にいた家族。
赤ちゃんがめちゃかわいい。お母さんも美人だ!



てっぺー氏の「マクドナルドが食いたい」とのリクエストに答え、ビッグマックを買って近場の海岸で昼飯にした。もっとでかいのが食えると思っていたらしいてっぺー氏は、「日本とかわんないじゃん」と、がっかりしていた。


さんざん道に迷ったあげく、やっと目的地についたのは約束の時間ぎりぎりだった。なお、てっぺー氏の名誉の為に言っておくが、迷ったのは私のナビのせいである。マイルとKmの喚算を間違え1.6で割るべきところを1.6を掛けていたというお間抜けぶり、結局反対側の海まで突き抜けてから行き過ぎに気付いた。


4.頼むぜジョージ!

実はここチャモロ・シューティング・ギャラリーに来るのは2回目である。(グアムも2回目だ)7年ほど前に、中学からのダチの主宰するツアーで来たのである。あの時は毎日銃を撃ちまくり、結局海にも入らずに帰った。シューティング以外の思い出と言えば、飲み屋で「リメンバー・パールハーバー」と怖い顔ですごまれたことぐらいだ。このことを後で友だちに話したが、「リメンバー・ヒロシマって言ってやればよかったのに」と言われた。もっともな意見のようであるが、そいつもその場の雰囲気では言えなかったと思う。何しろ日本人観光客が入るような店ではなかったのだ。

話がそれたが、今回もその時世話になったダチにブッキングを頼んであった。着いてみると人が居たので「ワタシタチ・クルマ・ココ・トメル・OK?」みたいな英語で話しかけてみると「あー、その辺でいいよ」...日本語である。彼はガンマニアのおっちゃんで、グアムに銃を預けてあり時々撃ちに来ているとのこと。おっちゃんを案内してきた現地の兄ちゃんの言うことには、「ジョージ(ギャラリーの持ち主)は朝から居ない、いつ帰ってくるか判らない。多分帰ってこないだろう...」だそうだ。兄ちゃんに連絡をとってもらうが、やはり居場所が判らなかった。おっちゃんにも「こっちの人はこんなもんだよねー」などと慰められてしまう始末である。
まじかよ、頼むぜジョージ!

 


5.ちょっとさえないシューティング

ガンマニアのおっちゃんが帰ってしまった後も30分程ジョージを待ってみたが、一向に来る気配がない。てっぺー氏には申し訳ないがしょーがない。運転を交代し、町中のシューティングレンジに行くことにした。途中雨が降ってきたので、ワイパーを何度か動かす。雨が降っていないときにもワイパーが動いたというのはてっぺー氏の勘違いである。

何故最初から町中のレンジに行かなかったかと言うと、室内射撃場ではリロード弾しか撃てないからだ。リロード弾とは火薬を減らして詰め直している、コストも安いという弾のことである。当然反動も少なく、初心者でも的に当てやすくなるため観光客には喜ばれるが、片手でも撃てる357マグナムなんて興ざめである。その点ジョージのところは山の中にありファクトリーロード弾だし、結構勝手に銃を撃てるのだ。「ZIPPOを撃ち抜いてお土産にしよう」と言っていたてっぺー氏のもくろみは、この時点で撃沈である。町中のレンジは思ったより管理が厳しく、安全装置も触らせてくれない。オートマチックなんて弾込めさえもさせてもらえず、引き金を引くだけである。 ベレッタ、ガバ、S&W、M16、ショットガンを一通り試して$100、ちょっと高いがまあそんなものだろう。
(コラム[ガンシューティング]参照)


6.そして道に迷うパート2

いったんホテルに帰り、駐車場にクルマを入れる。夜の町に繰り出すにはまだ時間が早い、せっかくレンタカーもあることだし名所見物でもしてみるかと恋人岬に出かけることにした。

結論から書こう、恋人岬なんてどこにもありゃしない。

日航ホテルの部屋の窓からは恋人岬がよく見えたし、せいぜい15分ほどで行けると思われたのだが、雨の中一時間も走り回った末、岬の反対側まで到達してしまった。グアムで恋人岬に行ったことがあると言う人が居たら、その人は幻でも見たのだろう。ともかく時間を潰すことには成功した。


レンタカーを返しに行ったその足で、夜のグアムを楽しむことにした。ぶらぶらするつもりだったのだが雨が降ったり止んだりしているため、結局レンタカー屋の近くの飯屋に落ち着く。***というリブステーキを売り物にしているお店である。てっぺー氏はシーフードグリル($13)、俺は***グリル($16)を食ったがなかなか美味かった。六本木に支店があるそうなので、今度行ってみようと思う。

7.てっぺー氏、大いに楽しむ

喰い終わって外に出ると、まだ雨が降っている。「ス○○○プショー」(てっぺー氏の検閲の為伏せ字が入ることをお許し願いたい)の呼び込みをしている兄ちゃんと話をしてみると、なかなか良さそうなヤツである。1ドリンク付きで$20、あまり当てにならないとは思ったが「終わったらホテルまで送っていく」という約束も取り付けたので、この店に入ることにする。店に入ると結構空いていて、4つあるステージのうち1つしか使っていない。とりあえず、ステージに案内されたのでおねーちゃんを見ながらビールを飲み始めた。

客の大半は米軍基地のヤンキーたちであり、日本人は少数派。こーいう店はおねーちゃんがしつこく酒をせがんだり、ボッタクリされることもないので安心していいだろう。横を見るとてっぺー氏は食い入るようにステージを見ている。「ほら、$1出して!」とてっぺー氏をあおるが「うーん...」とか言ってにやにやしている。(この手の店はチップ$1で、いろいろサービスしてくれることになっている)てっぺー氏は(信じられないことに!)「○トリッ○ショー」初体験であった。俺がキャッシャーに行って金をくずし$1をてっぺー氏の前に置くと、俺の前にも「おかえしっ!」と置いてくれた。

隣に座って「お酒奢ってー」と体をすり寄せてくるねえちゃん達を適当にあしらいながら、2時間ほどビールを飲み、チップを$10ほど使った。店もだんだん込んできてステージは3つ使うようになった頃には日本人の数は減り、代わりに現地の兄ちゃんたちが増えてきていた。「そろそろ帰りますか?」とてっぺー氏に聞くと「お気に入りの娘のステージがもう一回まわってくるまで待ってて」だそうだ。既にお気に入りの娘を作ってしまうとは、てっぺー氏おそるべし!


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